2026年11月01日 | 障がい者グループホーム運営コラム

共同生活援助の人員配置は何人必要?計算例から減算まで解説

共同生活援助の人員配置は何人必要?

入居者の増減や職員の退職があるたびに、世話人と生活支援員が何人いれば基準を満たすのか、勤務表を前に計算し直している管理者の方も多いのではないでしょうか。

介護サービス包括型の場合、世話人は利用者数を6で割った数以上、生活支援員は障害支援区分ごとの算式で出した数以上を常勤換算で置きます。この記事では、共同生活援助の人員配置について職種ごとの基準と計算の手順を整理し、加算・減算や欠員時の対応、令和8年度(2026年度)改定後の扱いまで解説します。

この記事を読めば、事業所に必要な人数を計算でき、欠員が出たときに何から対応すればよいかも判断できるでしょう。

※本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。

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もくじ
  1. 共同生活援助の人員配置基準とは
  2. 共同生活援助の人員配置に必要な職種
  3. 類型で変わる共同生活援助の人員配置
  4. 共同生活援助の人員配置の計算方法
  5. 共同生活援助における夜間の人員配置
  6. 共同生活援助で人員配置を見直す場面
  7. 共同生活援助の人員配置体制加算
  8. 共同生活援助の人員配置に関わる減算
  9. 共同生活援助で人員配置が欠けた場合の対応
  10. 令和8年度改定後の共同生活援助の人員配置
  11. 共同生活援助の人員配置でよくある質問
  12. 共同生活援助の人員配置について解説しました

共同生活援助の人員配置基準とは

共同生活援助(障がい者グループホーム)の事業所に置く職員の人数は、国の省令で決まっています。介護サービス包括型の場合、対象は世話人・生活支援員・サービス管理責任者の3職種と、常勤の管理者です(外部サービス利用型には生活支援員の定めがありません)。

ここでは、省令が定める基準の位置づけと、加算を算定するための配置との違いを整理します。

省令で決まる最低限の人数

共同生活援助の人員配置基準は、障害者総合支援法に基づく省令(平成18年厚生労働省令第171号)が定めています。介護サービス包括型の場合、世話人・生活支援員・サービス管理責任者の人数は第208条、常勤の管理者の配置は第209条が根拠です。

この基準は運営上必要な最低限の人数を定めたもので、利用者に必要な支援を踏まえて勤務体制を柔軟に組む必要があります。人数の計算に使う利用者数は、前年度の平均値(新規に指定を受ける場合は推定数)です。

共同生活援助には、介護サービス包括型・日中サービス支援型・外部サービス利用型の3類型があります。世話人の比率などは類型で数字が変わるため、詳しくは「類型で変わる共同生活援助の人員配置」の章で解説します。

関連記事:失敗しない障がい者グループホーム経営のポイント|落とし穴から成功の秘訣まで解説

指定基準と加算の配置の違い

指定基準の人数は運営上必要な最低限の人数で、これに一定数を上乗せすると加算で評価されます。共同生活援助の人員配置体制加算は、指定基準で置くべき世話人・生活支援員に加えて、利用者数に応じた一定数の世話人等を加配した場合に算定できる加算です。

加算の判定では、勤務延べ時間数を40時間で割る「特定従業者数換算方法」を使います。事業所の常勤時間で割る指定基準の常勤換算とは計算が異なるため、両者を分けて管理しましょう。

令和6年度改定では、介護サービス包括型の基本報酬から世話人の配置(4対1・5対1・6対1)ごとに分かれていた区分がなくなりました。現在の共同生活援助サービス費(Ⅰ)は世話人の配置6対1以上の区分で、サービス提供時間の実態に応じて加算する報酬体系に見直されています。

関連記事:【2024年最新】障がい者グループホームの報酬単価|計算方法から加算・減算まで徹底解説

共同生活援助の人員配置に必要な職種

介護サービス包括型の事業所に必要な職種は、管理者・サービス管理責任者・世話人・生活支援員の4つです。職種ごとに人数の決め方が違い、兼務できる範囲や求められる要件も異なります。

ここでは、包括型を例に4つの職種の人数と要件を順に解説します。

管理者の人数と要件

管理者は、事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の者を置かなければなりません。ただし、管理上支障がない場合は、同じ事業所のサービス管理責任者や従業者の職務、ほかの事業所・施設等の職務と兼務できます。

ほかの事業所と兼ねるときは、事業所で起きる事象を適時に把握でき、職員を一元的に指揮命令できる状態が前提です。事故などの緊急時に備えた対応手順をあらかじめ定め、必要な場面で管理者が速やかに事業所へ出向ける体制も、兼務の条件に含まれます。

管理者に求められるのは、適切な共同生活援助を提供するために必要な知識と経験です。厚生労働省はグループホームの管理者の要件として、研修の受講や一定の実務経験を求める案を検討しているため、今後の通知にも注意しておきましょう。

サービス管理責任者の人数と要件

サービス管理責任者は、利用者数が30人以下なら1人以上の配置が必要です。31人以上の場合は30人を超えて30人またはその端数を増すごとに1人を加えるため、31人なら2人以上、61人なら3人以上となります。

常勤換算での配置は求められず、常勤も要件ではありません。ただし、個別支援計画の作成など、サービス管理責任者の役割を果たすための勤務時間は確保しなければなりません。

世話人か生活支援員との兼務は認められていますが、入居定員が20人以上の事業所はできる限り専従の配置に努めます。サービス管理責任者になるには一定の実務経験と基礎研修・実践研修の修了が必要で、実践研修の修了後も5年度ごとに更新研修を修了しなければなりません。

世話人の人数と要件

介護サービス包括型の世話人の人数は、事業所ごとに常勤換算で利用者数を6で割った数以上です。前年度の平均利用者数が18人の事業所なら、18÷6=3で常勤換算3人以上を確保します。

世話人は、主に食事の提供・清掃・洗濯・利用者の健康管理・金銭管理・服薬管理などの日常生活上の援助を担います。生活支援員との業務分担に制度上の指定はなく、事業所ごとの柔軟な役割分担が可能です。

要件は「障害者の福祉の増進に熱意があり、障害者の日常生活を適切に支援する能力を有する者」で、法令上の資格要件はありません。世話人などの従業者のうち1人以上を常勤とする規定は日中サービス支援型だけにあり、包括型では世話人の数を常勤換算で定めています。

生活支援員の人数と要件

生活支援員の配置人数は、障害支援区分3以上の利用者数から算出します。介護サービス包括型では、区分ごとの利用者数を次の数で割り、その合計以上を常勤換算で置きます。

障害支援区分割る数
区分39
区分46
区分54
区分62.5

区分2以下の利用者は計算式に入りません。ただし、区分2以下の利用者にも介護などの個別支援が必要な場合はあるため、利用者ごとの支援の必要性を踏まえて配置を判断しましょう。

生活支援員は、主に食事・入浴・排せつなどの介助を担います。要件は世話人と同じで、法令上の資格要件はありません。日中サービス支援型も同じ算式を使い、外部サービス利用型には生活支援員の人数の定めがありません。

類型で変わる共同生活援助の人員配置

共同生活援助の人員配置は、3つの類型で求められる職種や比率が変わります。特に世話人の比率と夜間の職員配置は、類型ごとの違いが大きい部分です。

ここでは、介護サービス包括型・日中サービス支援型・外部サービス利用型の順に配置の特徴を見ていきます。

介護サービス包括型

介護サービス包括型は、事業所の世話人が家事などの日常生活上の援助を、生活支援員が食事・入浴・排せつなどの介護を提供する類型です。人員配置は、世話人が利用者数を6で割った数以上、生活支援員が区分ごとの算式による数以上、サービス管理責任者が30人以下で1人以上となります。

夜勤職員などの夜間の配置は、最低基準では必須ではありません。夜間の体制は、夜間支援等体制加算で評価されます。その区分は「共同生活援助における夜間の人員配置」の章で解説します。

最低基準は必要最低限の人数のため、利用者の状態に応じて夜間の体制も整えましょう。業務の管理と指揮命令を確実にできる場合は、生活支援員の業務の全部または一部をほかの事業者へ委託できます。その場合は、委託先による業務実施状況を定期的に確認して記録します。

日中サービス支援型

日中サービス支援型は、常時介護を要する人を対象に、常時の支援体制を確保して介護などを提供します。世話人と生活支援員は夜間・深夜を除いた時間帯で計算し、世話人は利用者数5人につき1人以上、生活支援員は包括型と同じ算式による数以上を置きます。

夜間及び深夜の時間帯を通じて、共同生活住居ごとに夜勤の夜間支援従事者を1人以上置かなければなりません。宿直勤務は夜間支援従事者の勤務に含まれず、既存の建物で入居定員を11人以上とする住居では、原則としてユニットごとに1人以上を配置する必要があります。

サービス管理責任者を含む従業者のうち1人以上は、常勤でなければなりません。この規定は日中サービス支援型だけのもので、包括型と外部サービス利用型にはありません(常勤の管理者はどの類型も必要です)。

外部サービス利用型

外部サービス利用型では、計画の作成や相談などの基本サービスを事業所の従業者が担い、入浴・排せつ・食事の介護は委託先の指定居宅介護事業者が受け持ちます。事業所に置く従業者は世話人とサービス管理責任者で、生活支援員には人数の基準がありません。

世話人は、利用者数を6で割った数以上が原則です。ただし、平成26年4月1日に現に存在した旧制度の共同生活援助事業所(外部サービス利用型とみなされた事業所)は、当分の間、利用者数を10で割った数以上で基準を満たします。

経過措置の適用を受ける事業所のうち、世話人の6対1以上の配置を届け出ていない事業所は、基本報酬を外部サービス利用型共同生活援助サービス費(Ⅱ)で算定します。旧制度の共同生活介護(ケアホーム)は包括型とみなされたため、10で割る特例の対象外です。

関連記事:障がい者グループホームの種類|メリット・デメリットから選び方まで解説

共同生活援助の人員配置の計算方法

世話人と生活支援員の必要数は、前年度の平均利用者数と障害支援区分ごとの人数から計算し、職員の勤務時間を常勤換算した数と照らし合わせる流れです。4つの手順を押さえれば、事業所ごとの必要人数を算出できます。

ここでは、平均利用者数の出し方から常勤換算までの手順と、定員10名の介護サービス包括型での計算例を解説します。

前年度の平均利用者数を出す

人員配置の計算に使う利用者数は、前年度(4月1日〜翌年3月31日)の利用者延べ数を開所日数で割った平均値です。計算で出た数は、小数点第2位以下を切り上げます。

前年度の延べ数が3,580人、開所日数が365日の事業所では、3,580÷365=9.808…を切り上げた9.9人が利用者数になります。新たに指定を受ける場合の利用者数は、推定数です。

報酬の算定で従業者の員数や加算・減算の要件を判定するときの平均利用者数は、入居した日を含め、退去した日を含めずに数えます。新設や増床から1年未満の事業所の数え方は、このあと「定員や住居を増やした場合」の見出しで解説します。

世話人の必要数を求める

世話人は、平均利用者数に対して6分の1以上を配置します。国の解釈通知の例では、利用者12人で常勤の勤務時間が週40時間の事業所は、40時間×(12÷6)=週延べ80時間以上の確保が必要です。

この時間は、事業所が利用者の生活サイクルに応じて設定する「夜間及び深夜の時間帯」以外の時間帯で確保します。夜間及び深夜の時間帯は、1日の活動終了時刻から開始時刻までを基本に事業所ごとに決めましょう。

割り切れない場合も、基準は「6で除した数以上」のため、下回らない数で管理する必要があります。利用者10人の場合は10÷6=1.666…となるため、1.67人以上として勤務時間を組みましょう。

生活支援員の必要数を求める

生活支援員の必要数は、障害支援区分ごとに利用者数を割る数で割り、その合計で求めます。国の解釈通知に示された例をもとに計算すると、利用者12人(区分6が2人・区分5が4人・区分4が6人)で常勤が週40時間の場合は次のとおりです。

区分計算週の延べ時間
区分640×(2÷2.5)32時間
区分540×(4÷4)40時間
区分440×(6÷6)40時間
合計32+40+40112時間以上

区分ごとに「常勤の週の勤務時間×(区分の利用者数÷割る数)」を出して合計すれば、確保すべき延べ時間がわかります。日中サービス支援型も同じ算式を使い、夜間・深夜を除いた時間帯の職員数で確保します。区分2以下の利用者は算式に入らないため、区分の内訳を正しく把握しておきましょう。

勤務時間を常勤換算する

常勤換算は、職員の勤務延べ時間数を、事業所で常勤の職員が勤務すべき時間数で割って人数に直す方法です。常勤の勤務すべき時間数が週32時間を下回る場合は、32時間を基本とします。

勤務延べ時間数に入れられるのは、勤務表上でサービス提供や準備(待機を含む)の時間として明確に位置づけた時間です。1人の職員が算入できる時間の上限は、常勤の勤務すべき時間数と同じです。

常勤が週40時間の事業所なら、週20時間勤務の非常勤職員は20÷40=0.5人と数えます。育児・介護・治療のために所定労働時間を短縮する措置を受けている職員は、30時間以上の勤務で常勤換算1人として扱えます。1人が世話人と生活支援員を兼ねる場合は、勤務表で職種ごとの時間を分けて記録しておきましょう。

定員10名の介護サービス包括型で計算する

定員10名・平均利用者数10.0人・常勤週40時間の介護サービス包括型で計算します。区分の内訳は区分6が1人、区分5が2人、区分4が3人、区分3と区分2が2人ずつです。

職種計算必要数
世話人10÷61.67人以上
生活支援員1÷2.5+2÷4+3÷6+2÷91.63人以上
サービス管理責任者30人以下1人以上
管理者常勤1人

世話人も生活支援員も、週40時間の常勤1人に非常勤1人(世話人は週28時間、生活支援員は週26時間)を加えれば必要数を満たします。常勤換算では(40+28)÷40=1.7人、(40+26)÷40=1.65人です。

必要な人数は世話人2人・生活支援員2人・サービス管理責任者1人・常勤の管理者1人です。管理者とサービス管理責任者の兼務などを活用すれば、合計人数は減らせるでしょう。

共同生活援助における夜間の人員配置

夜間の人員配置は、類型によって最低基準で求められるかどうかが分かれます。包括型と外部サービス利用型は夜間の体制を加算で評価し、日中サービス支援型は夜勤職員の配置が最低基準で必須です。

ここでは、夜間に職員を置く義務の有無と、夜間支援等体制加算の区分を確認します。

夜間に職員を置く義務の有無

介護サービス包括型と外部サービス利用型は、最低基準では夜勤職員などの配置が必須ではありません。夜間の連絡・支援体制を確保して指定権者に届け出た場合に、夜間支援等体制加算を算定できます。

夜勤者を置かない住居でも、夜間支援等体制加算(Ⅲ)を算定するには、常時の連絡体制か警備会社への委託による防災体制が必要です。常時の連絡体制で算定する場合は、緊急時の連絡先や連絡方法を運営規程に定め、共同生活住居内の見やすい場所に掲示します。

日中サービス支援型は、共同生活住居ごとに夜勤の夜間支援従事者を1人以上置くのが最低基準です。管理者が夜間支援従事者を兼ねられるかは自治体によって扱いが異なるため、指定権者に確認しましょう。

夜間支援等体制加算の区分

この加算の対象は包括型と外部型で、6区分あります。

区分体制1日の単位数の例
(Ⅰ)夜勤2人以下・区分4以上で672単位
(Ⅱ)宿直4人以下で112単位
(Ⅲ)連絡・防災体制10単位
(Ⅳ)(Ⅰ)に夜勤者加配15人以下で60単位
(Ⅴ)同・夜間の一部15人以下で30単位
(Ⅵ)同・宿直者を加配15人以下で30単位

(Ⅲ)以外の単位数は夜間支援対象利用者数((Ⅰ)は障害支援区分も)で決まり、人数は現在の入居者数でなく前年度の平均(新設などから6か月未満は定員の90%などの特例あり)で数えます。

日中サービス支援型は対象外で、住居ごとに専従の夜勤者を1人以上加配して指定権者に届け出ると、夜勤職員加配加算(1日149単位)の対象です(ほかの住居や事業所の夜間業務との兼務は対象外。併設の短期入所の従業者なら兼務可)。

共同生活援助で人員配置を見直す場面

定員や住居の数が変わると、計算に使う利用者数の出し方と必要な職員数が変わります。特に定員を増やすときやサテライト型住居を設けるときは、手続きとあわせて準備しましょう。

ここでは、配置を計算し直す代表的な3つの場面を取り上げます。

定員や住居を増やした場合

定員を増やしたり住居を追加したりすると、増えた定員分には前年度の実績がありません。その間の利用者数は、新設・増床してからの期間に応じて次のように扱います(これによりがたい合理的な理由がある場合は、ほかの適切な方法で推定します)。

  • 6か月未満:新設・増床分の定員の90%
  • 6か月以上1年未満:直近6か月の実績
  • 1年以上:直近1年間の実績
  • 減床:減床後3か月以上の実績

たとえば、熊本市の資料は定員を4人から6人に増やす例で、既存の4人分は実績の平均、増えた2人分は2×0.9=1.8人として足しています。運営規程の入居定員や平面図が変わったときは、10日以内に指定権者へ変更届を出します。増員分の職員配置を確かめるために勤務形態一覧表の提出を求める自治体もあるため、手続きは事前に指定権者へ相談しましょう。

サテライト型住居を設けた場合

サテライト型住居は、本体住居と密接に連携しながら別の場所で運営する、入居定員1人の共同生活住居です。本体住居からおおむね20分以内で移動できる距離に置くのが基本で、1つの本体住居につき2か所(本体住居の定員が4人以下なら1か所)までです。

人員配置は住居ごとではなく事業所ごとに計算し、事業所の入居定員の合計にはサテライト型住居の入居定員も含めます。サテライト型住居の入居者には、原則として1日複数回の訪問を想定した定期的な巡回などで支援します。

入居から原則3年の間に一般住宅などへ移れるよう、計画的に支援する点も特徴です。単身生活への移行の見通しが立っている場合などは、市町村審査会の個別の判断で3年を超える利用も認められます。

関連記事:サテライト型グループホームとは?設置基準から運営ポイントまで解説

入居者が0人の場合

入居者が一時的に0人になっても、世話人と生活支援員の人数はその月の入居者数ではなく、原則として前年度の平均利用者数で計算します。新設から6か月未満の事業所では、入居者の有無にかかわらず便宜上、利用定員の90%を利用者数とします(この方法で計算するのが難しい合理的な理由がある場合はほかの適切な方法で推定します)。

管理者は常勤で置き、サービス管理責任者も利用者数30人以下の区分で1人以上が基準です。どちらも利用者数に関係なく置く職種のため、入居者がいない期間も配置を続けます。

入居者がいない状態が続き、事業を休止するときは、休止の日の1か月前までに都道府県知事(指定権者)へ届け出ます。届出には休止予定期間や現在の利用者への措置などを記載するため、早めに指定権者へ相談すれば準備を進められるでしょう。

共同生活援助の人員配置体制加算

共同生活援助の人員配置体制加算は、指定基準の人数を超えて世話人や生活支援員を加配した事業所が算定できる加算です。加配の比率と単位数は類型ごとに異なり、事業所の類型に合った区分を選ぶ必要があります。

ここでは、類型ごとの配置比率と単位数、算定に必要な届出を解説します。

類型ごとの配置比率と単位数

人員配置体制加算は全14区分で、類型ごとの主な区分は次のとおりです。

類型区分加配の基準1日の単位数
包括型(Ⅰ)÷1283/77
包括型(Ⅱ)÷3033/31
日中型(Ⅴ)÷7.5138/121
日中型(Ⅵ)÷2053/45
外部型(ⅩⅢ)÷1273
外部型(ⅩⅣ)÷3028

加配の基準は利用者数を割る数で、単位数の左は区分4以上、右は区分3以下(日中型は区分3)の単位数です。外部型は世話人だけを加配します。

加配の判定には、基準上の世話人なども含めて勤務延べ時間数を40時間で割る特定従業者数換算方法を使います。国の通知の例では、利用者15人(区分6が5人・区分5が4人・区分4が6人)で常勤が週40時間の事業所が(Ⅰ)を算定するには、加配48時間を含む週延べ308時間以上を確保しなければなりません。

関連記事:障がい者グループホーム加算一覧|2024年度の改定ポイントもあわせて解説

算定に必要な届出

人員配置体制加算は、施設基準に適合している旨を指定権者に届け出てから算定します。算定の開始は、届出が毎月15日以前なら翌月、16日以降なら翌々月からです。

職員の退職などで要件を満たさなくなったとき、または満たさなくなるのが明らかなときは、速やかに届け出て、その事実が発生した日から算定をやめます。届け出ずに請求すると不正請求となり、支払われた給付費は返還の対象です。

特定従業者数換算方法では、有給休暇や病休で休んだ時間は換算数に入りません。加配の時間に余裕がない事業所は、休暇の予定も含めて毎月の勤務時間を確かめておけば、届出の遅れを防げるでしょう。

共同生活援助の人員配置に関わる減算

基準の人数を下回ると、人員欠如減算として加算前の所定単位数が減額されます。職種によって減算が始まる月と減算率が異なるため、欠員の種類ごとに把握しておきましょう。

ここでは、世話人・生活支援員、サービス管理責任者、夜間支援従事者の順に紹介します。

世話人・生活支援員の人員欠如減算

世話人か生活支援員が基準の員数を下回ると、人員欠如減算の対象になります。必要な員数から1割を超えて減った場合はその翌月から、1割の範囲内で減った場合はその翌々月から、人員欠如が解消された月まで利用者全員が減算の対象です(1割の範囲内の減少には令和8年6月の算定分以降の猶予の特例もあり、このあと解説します)。

1割の範囲内の減少であれば、翌月の末日までに基準を満たすと減算されません。算定する単位数は、減算が適用される月から3月未満の月が所定単位数の100分の70(3割減)、減算が適用される月から連続して3月以上の月が100分の50(5割減)です。

所定単位数は各種加算を加える前の単位数で、加算を含めた合計から減らすものではありません。欠員が出たら、まず減少の幅が1割以内かどうかを確かめましょう。

関連記事:運営指導で引っかかるとどうなる?障がい者GHの対策を解説

サービス管理責任者の人員欠如減算

サービス管理責任者が欠けると、翌々月から欠如が解消した月まで利用者全員の報酬が減算されます。翌月末日に配置できていれば減算されず、算定する単位数は減算が適用される月から5月未満の月が所定単位数の100分の70(3割減)、連続して5月以上の月が100分の50(5割減)です。

やむを得ない事由で欠けたときは、実務経験者を「みなしサービス管理責任者」として置けば、事由の発生日から1年間は要件を満たすとみなす扱いです。事由の発生日までに基礎研修を修了し、発生日以前から引き続き配置されていた人なら、実践研修の修了まで最長2年間この扱いが続きます。

名義貸しや短期間の配置の繰り返しは、実質的にサービス管理責任者がいないとみなされ、減算や勧告の対象になる場合があります。研修の修了時期も見込んで配置しましょう。

夜間支援従事者の人員欠如減算

夜間の人員欠如による減算の規定があるのは、日中サービス支援型だけです。ある月に、夜間支援従事者が基準の員数に満たない日が2日以上連続するか、4日以上あると、翌月から人員欠如が解消されるまでの月は利用者全員分が減算になります。

介護サービス包括型と外部サービス利用型は、省令が定める員数に夜間の配置が含まれていないため、夜間に人員が欠けても減算はありません。ただし、夜間支援等体制加算を算定している事業所で夜勤者や宿直者を置けなくなったときは、加算の要件を欠くため速やかに届け出る必要があります。

日中サービス支援型は2日続けて夜勤者が欠けるだけで減算の対象になるため、代わりに入れる職員をあらかじめ決めておけば、急な欠員にも対応できるでしょう。

共同生活援助で人員配置が欠けた場合の対応

職員の退職や長期の休みで人員配置が欠けたときの対応は、減算が始まる月を確かめ、猶予の特例を利用できるかを判断し、必要な届出を出す順番が基本です。世話人・生活支援員の1割以内の欠員なら、翌月末までに立て直せば減算を避けられます。

ここでは、欠員が出たときに管理者が進める3つの手順を解説します。

減算が始まる月を確かめる

欠員が出たら、まず欠けた職種と、必要な員数からどれだけ減ったかを確認します。世話人・生活支援員が1割を超えて減ったときは翌月から、1割の範囲内なら翌々月から減算が始まります。

1割の範囲内の減少とサービス管理責任者の欠如は、翌月の末日までに基準を満たせば減算されません。欠員が出た月の残りと翌月が、採用や勤務の組み直しに使える期間です。

たとえば、定員10名の計算例で世話人の非常勤職員(週28時間)が退職すると、世話人は常勤換算1.0人となり、必要数1.67人から1割を超えて減ります。この場合は翌月から減算されるため、退職の申し出を受けた時点で後任探しを始めましょう。

減算の猶予の特例を使う

令和8年6月の算定分以降は、突発的で想定が困難なやむを得ない事情で、世話人・生活支援員などが必要な員数から1割の範囲内で減ったときは減算の適用が猶予されます。猶予は1年に1回に限られ、期間は人員欠如が生じた日の属する月の翌々月までで、次の4つすべてが要件です。

  • 公共職業安定所などの活用
  • 民間紹介を使う場合は適正認定事業者を含む
  • 採用情報のウェブ公表など(自社サイトがあれば)
  • 職員の適正な労働時間管理

やむを得ない事情の例は、職員や家族の突発的な体調不良などで1か月を超える不在が見込まれる場合などです。取組と事情を別紙様式に書き、有効な求人票の写しを添え、欠員が生じた月の翌月までに都道府県知事へ報告します。1割を超える減少やサービス管理責任者の欠如、日中サービス支援型の夜間支援従事者の欠如は対象外です。

指定権者へ体制の変更を届け出る

ここでいう体制の変更の届出は、主に加算が算定できなくなるときの届出と管理者等の変更届です。加算の要件を欠いたら速やかに、管理者やサービス管理責任者が替わったら10日以内に届け出ましょう。

変更届の対象事項に、従業者の勤務の体制及び勤務形態は含まれていません。ただし、運営規程に定めた従業者の職種や員数を改めるときは、運営規程の変更として10日以内に変更届を出します。

減算の届け出方は指定権者の様式や運用で異なるため、指定権者に確認しましょう。たとえば、札幌市は毎年4月の体制届で、該当する加算・減算を漏れなく申請するよう全事業所に求めています。著しい人員欠如が続くと、都道府県知事から増員・利用定員等の見直し・事業の休止等の指導があり、従わなければ特別な事情がある場合を除き指定の取消しが検討されます。

関連記事:指定権者とは?障がい福祉サービス事業所の指定要件や申請の流れを解説

令和8年度改定後の共同生活援助の人員配置

令和8年度(2026年度)の障害福祉サービス等報酬改定の改定事項は2つで、共同生活援助の人員配置基準は変わっていません。ただし、新規指定の事業所には報酬の特例が設けられています。

ここでは、改定後も変わらなかった基準と、新規指定の事業所に適用される特例を整理します。

変わらなかった人員配置基準

令和8年度改定の改定事項は「福祉・介護職員等処遇改善加算の拡充等」と「令和8年度における臨時応急的な見直し」の2つで、いずれも告示の改正でした。省令の員数の見直しは含まれておらず、職員数の計算方法は改定前と変わりません。

現行の省令でも、世話人は利用者数÷6以上(日中サービス支援型は÷5以上)、生活支援員は区分3÷9・区分4÷6・区分5÷4・区分6÷2.5の合計以上です。サービス管理責任者も利用者30人以下で1人以上のままで、人員配置体制加算の見直しも改定事項にはありません。

これとは別に、令和8年5月28日の留意事項通知の改正で、人員欠如減算の猶予の特例が令和8年6月の算定分以降に適用されています。減算の扱いには特例が加わったため、勤務表の点検では猶予の要件も押さえておきましょう。

新規指定の事業所に適用される特例

令和8年6月1日以降に新規指定を受けた介護サービス包括型と日中サービス支援型の事業所は、基本報酬が所定単位数の1000分の972に相当する単位数になります。この応急的な報酬単価は令和9年度報酬改定までの措置で、外部サービス利用型は対象外です。

重度障害者支援加算などを算定する利用者や、離島・中山間地域などの事業所には従前の単価が適用されます。令和8年6月1日以降の定員増加や住居追加(サテライト型住居を含む)は新規指定にあたらず、特例の対象外です。

ただし、厚生労働省は指定権者に、新規開設を予定していた事業者が急きょ事業所追加などで対応する場合も、人員配置基準や設備基準を満たすかを確かめて届出を受理するよう求めています。開設か拡張かを決める前に職員数を試算しておくと、相談が円滑に進むでしょう。

共同生活援助の人員配置でよくある質問

人員配置の実務では、兼務の範囲や休暇の扱い、運営指導で確認される内容に迷う場面があります。どれも勤務表の作り方に関わるため、運営指導の前に確認しておきましょう。

最後に、人員配置についてよくある3つの質問にお答えします。

管理者とサービス管理責任者は兼務できる?

管理者は、管理上支障がなければ同じ事業所のサービス管理責任者を兼務できます。サービス管理責任者は世話人か生活支援員とも兼務でき、職務を組み合わせた勤務表も可能です。

同じ敷地内や道路を隔てて隣接する併設事業所の職務で、同時並行で担えるものは、勤務時間を合計して常勤の要件を満たすか判断できます。管理者であれば、管理上支障がない限り、併設以外の事業所で担う職務も合計の対象です。

運営指導では、管理者の兼務が管理上支障のない範囲か、従業者の専従性と兼務の状況が基準に適合しているかが確認されます。兼務する場合は勤務表で職務ごとの時間を分け、説明できるようにしておきましょう。

有給休暇の時間は常勤換算に含める?

国のQ&A(令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&AVOL.1問37)は、従来の常勤換算の扱いを前提に回答しています。その前提は、常勤で雇用される職員なら有給休暇や病休(1か月未満に限る)があっても常勤換算1人として計算する扱いです。ただし、人員配置体制加算の特定従業者数換算方法では、有給休暇や病休の時間がそのまま換算数から減ります。

指定基準の勤務延べ時間数は、勤務表上でサービス提供や準備(待機を含む)の時間として明確に位置づけた時間の合計です。非常勤職員の有給休暇の時間を含めるかどうかは、勤務表を組む前に指定権者へ確認しておけば安心でしょう。

運営指導では人員配置の何を見られる?

運営指導では、世話人・生活支援員・サービス管理責任者が利用者数に応じた基準で配置されているかが確認項目です。専従性と兼務の状況や、前年度平均などの利用者数の算定が適切かも確認されます。

人員配置について確認される主な書類は、次のとおりです。

  • 勤務実績表
  • 出勤簿(タイムカード)
  • 勤務体制一覧表
  • 従業員の資格証
  • 平均利用人数がわかる書類

国の指導指針は、共同生活援助の事業所の運営指導を3年に1回以上、指定後まもない事業所は指定後3年以内に実施するとしています。報酬請求指導を除く運営指導では確認項目以外は特段の事情がない限り確認しない方針のため、勤務表と出勤の記録、平均利用人数の根拠を日ごろからそろえておけば、慌てずに対応できるでしょう。

関連記事:グループホームの運営指導で指摘されやすい書類と記録|現場で受けた指摘から解説

共同生活援助の人員配置について解説しました

共同生活援助の人員配置は、原則として前年度の平均利用者数をもとに常勤換算で計算し、介護サービス包括型なら世話人が利用者数÷6以上、生活支援員が障害支援区分ごとの算式による数以上です。基準は最低限の人数で、一定数を加配すれば人員配置体制加算、下回れば人員欠如減算の対象になります。

まずは前年度の延べ利用者数と区分の内訳から必要数を出し、勤務表の常勤換算と照らし合わせましょう。欠員が出たときは、減算が始まる月と猶予の特例の対象かを確かめたうえで、指定権者への届出を進めます。

人員配置の計算や欠員時の対応に不安がある場合は『S-STEP』へご相談いただければ、事業所の状況にあわせた運営体制づくりをサポートします。

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